感覚が戻った夜

こないだ、夜にふと帰り道で感じたことがあります。
少しでも、頑張りやさんの誰かの心に「大丈夫」と届くといいなと思いながら書いてます。
コーヒーでも飲みながら、物語のように読んでみてくださいね。

家に帰って車を降りたとき、ふと思いました。

「自分には車という交通手段があるんだな」

「自転車もある。近場まで走るとその時の空気を感じられて気持ち良いんだよね」

玄関を開けると、パッと電気がつく。

人感センサーの光が、まるで「おかえり」って言ってくれているかのようで、あたたかかった。

蛇口をひねると、水が出る。

「ぽとぽと」とも、「そよそよ」とも聞こえるような音で流れるぬるま湯が、手を優しく包んでくれた。

心までほぐれていくような、そんな感覚だった。

ふと前を見ると、鏡。

そこには、新しい世界を知りたてのような、キョトンとした顔の私が映っていた。

今まで当たり前に使っていたものが、急に新鮮味をおびて、優しく輝いて見えたのだ。

あぁ、そうか。

世界は、私が喜ぶ顔を見たくて、いろんなものを与えてくれていたんだな。

ただ「便利だから」じゃなくて.

そう思ったら、涙が出ました。

最近仕事を思うようにできなかった。

体調を崩すこともあった。大好きなダンスも休むことが多かった。

空っぽになってしまった私に、ご先祖さんが教えてくれたんだと思います。

「そのままで十分、あなたに足りないものなんて、ないんですよー」って。

色々と停滞したのは、ちゃんと気づくためだったかもね。

よく「あって当たり前のものなんてない。感謝しなさい」ってよく言うじゃないですか。

でもですよ、あの忙しかった日々の中で、私はそれを感じられただろうか。

感覚を閉ざしたまま、頑張れ頑張れって言っていたあの頃。

こんなふうに涙を流して、何かを受け取る余裕なんてなかった。

でも、誰も「感覚を閉ざそう」と思って閉ざしたわけじゃない。

真面目ながんばりやさんは感謝できない自分すら責めてしまうかもしれない。

でもそんな必要はなくて、ちゃんとタイミングで教えてくれるようになっているんだと思います。

だからもう、断片的な自己啓発の言葉で、自分を責めなくていいんです。

きちんと優しいから大丈夫だと思います。

あなたの周りは本当はそんなふうにできている。

だからまずは、元気になろう。

自分の感覚を取り戻していこう。少しずつで大丈夫です。

誰かの今日が、ほんの少しでもやわらかく、ほぐれるといいな。

そんな願いとともに、この夜の記録を残しておきます。

心から、毎日おつかれさまです。

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